マイクロプラスチックが入っている化粧品は、私たちの肌や環境に害を及ぼす可能性があります。
これは、ほとんどの化粧品に含まれる合成ポリマーが小さな粒子であり、自然に分解されずに海洋に流れ出てしまうからです。
今回は、化粧品について少し違った視点から書いてみたいと思います。
2020年の調査によると、地球の海底には1400万トンものマイクロプラスチックが存在しています。これは、約60kgの人間が2億3800万人分に相当します。その一部が、私たちが使っている化粧品に由来している可能性があるのです。
マイクロプラスチックは、化粧品に添加される理由は、消費者が好むテクスチャを安価かつ簡単に実現するためです。
化粧水やクリームにとろみをつけたり、使用感をリッチにするのに便利です。そのため、多くの使用感がマイクロプラスチックによって実現されているのです。
長年、マイクロプラスチックは「刺激性が少なく、肌にはほとんど無害である」とされてきました。しかし、実際には、肌や環境に影響を及ぼす可能性があることを理解しておくことが重要です。
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人にも地球にもやさしい保存容器stasher(スタッシャー)
化粧品の成分を見極めることで、より健康的で環境に配慮した選択をすることができます。
しかし、マイクロプラスチックが人間の健康や環境に与える影響は十分に理解されていません。
長期的な塗布による肌や健康への影響については、まだ十分な調査が行われておらず、不明な点が多いのが現状です。選ぶ際には、エコなパッケージや良いイメージだけでなく、肌や地球環境に配慮した製品を選ぶことが重要です。
最近の研究では、ヨーロッパや日本などでマイクロプラスチックが人間の排泄物から検出されています。
これは、人間がマイクロプラスチックを摂取し、排出していることを示唆しています。しかし、摂取されたマイクロプラスチックが全て排出されるか、体内に蓄積されるかはまだ不明です。
マイクロプラスチックは体内でどのような影響を及ぼすのかも重要な問題です。これまでの研究では、最小サイズのマイクロプラスチックが腸を通過し、血流中を巡ることが示されています。
また、胃腸、腎臓、心臓などでマイクロプラスチックが検出されたことも報告されています。さらに、マイクロプラスチックには病原体が付着している可能性も指摘されており、これが広がれば世界中に病気が拡散する危険性も考えられます。要注意です。
プラスチックは自然の中で分解されず、海洋に長期間存在する可能性があります。
このため、世界中のプラスチック廃棄物が私たちの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、マイクロプラスチックはシワや白髪の原因となる酸化ストレスを引き起こす可能性があり、DNAの損傷や炎症を引き起こす可能性もあります。
化粧品にもマイクロプラスチックが含まれており、それらを毎日使うことで私たちの体や顔にもマイクロプラスチックが蓄積される可能性があります。プラスチックは安価で大量生産されるため、安定性が高く利用されることが多いですが、その影響や損害についてはまだ十分に解明されていません。
したがって、健康的なライフスタイルを維持するためには、プラスチック以外の選択肢を選択することが重要です。例えば、口紅にはポリエチレンやPETが含まれていますが、これらのプラスチック原料は化粧品の成分としても使用されています。
食べたり飲んだりしていると、つい口紅を誤って飲み込んでしまうことがありますよね。しかし、その口紅に含まれているマイクロプラスチックは、体内に取り込まれた後、血流に乗って全身に広がる可能性があります。つまり、ペットボトルや化粧品容器と同じようなプラスチックが体内に取り込まれてしまうということです。
口紅やクリームには、90,000個ものプラスチック粒子が含まれていることもあるそうです。
つまり、顔に口紅を塗ったりクリームを塗ると、数多くのマイクロプラスチックが肌に広がることになります。その影響で、シワが薄く見える効果が期待されていますが、実際にはシワそのものが消えるわけではありません。
ただし、マイクロプラスチックは肌表面にフィルムを形成し、シワを薄く見せる効果があると言われています。
一部の人は、マイクロプラスチックが皮膚から内部に入り込まないので安全だと考えています。しかし、マイクロプラスチックが口や目から誤って侵入した場合、粘膜に直接触れることがあります。
このような場合、私たちの健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
また、マイクロプラスチックにはホルモンかく乱作用があると言われる添加物も含まれていることがあります。
特に、成長期に影響を及ぼす可能性があるため、健康面でのリスクが懸念されています。したがって、100%安全だとは言い切れないのが現状です。
マイクロプラスチックが健康や美容、環境に及ぼす影響については、未だに解明されていない点が多く存在しますので、自己防衛のためにも正しい情報を理解することが重要です。
ついに最近、たくさんの研究者や団体が積極的に調査を進めるようになってきました。
これからは、論文や発表を通して、新たな知見がどんどん明らかになっていくことを期待しています。